2015年1月1日に、佐藤春夫の著作権が切れました。そこで、その出世作であり代表作である小説『田園の憂鬱』を電子書籍化しました。
『田園の憂鬱』は、佐藤が26歳のときに、実際の体験をもとに発表したデビュー作で、以後作家としての道を歩むことになります。佐藤が移り住み、この小説の舞台となった武蔵野の場所は、現在の横浜市の市が尾から柿生方面に向かう途中にある青葉区鉄町(旧中里村)周辺です。都会の喧騒に疲れて、妻と犬2匹、猫1匹と移ってきたものの、茅屋(あばらや)のような家、村人たちのよそ者である彼らへの視線と犬をめぐる確執、都会の生活への郷愁、妻への苛立ちなどによって、不安と焦燥、幻覚が襲ってくる・・・というもので、一貫したストーリーがあるわけではありませんが、独特の趣があります。
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