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【解説】
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン(ヘルン))は、怪談で知られるが、旧き良き日本を愛し、『知られぬ日本の面影』『神国日本』などにより、近代化に染まらない日本の素晴らしさを広く欧米に発信した。日米の文学の架け橋として知られる詩人の野口米次郎は、ヘルンの死を「英語世界に対する最大の代弁者を失った」「軍艦の一艘や二艘はなくしてもよいからヘルンを生かして置きたかった」と嘆いた。
ヘルンは、日本人の小泉節子と結婚し、日本に帰化した。旧き良き日本の面影が色濃く残っていた松江をこよなく愛した。後年、東京帝大講師、続いて早稲田大学教授として迎えられたが、日本風の住居、生活で通した。
この妻の節子による『思い出の記』は、ヘルンとの生活の回想を通じて、ヘルンの気質、好み、妻子への愛情、人々との交流の様子を描いた貴重な記録となっている。「ヘルンが好きな物は、西、夕焼、夏、海、游泳、芭蕉、杉、淋しい墓地、虫、怪談、浦島、蓬莱など。場所では、マルティニークと松江、美保の関、日御崎、それから焼津、食物や嗜好品ではビステキとプラムプーデンと煙草。嫌いな物は、うそつき、弱いもの苛め、フロックコートやワイシャツ、ニユ・ヨーク、その外色々。先ず書斎で浴衣を着て、静かに蝉の声を聞いて居る事などは、楽しみの一つ」であった。
怪談等の作品が出来上がる過程での節子夫人の多大な貢献、夫妻が会話で使う奇妙な日本語の「ヘルンさん言葉」なども興味深い。
萩原朔太郎による『小泉八雲の家庭生活』は、節子夫人の回想にも言及しつつ、ボヘミアンとしてのヘルンについての評論で、節子夫人の貢献の大きさに言及している。