【解説】 4篇を収録。
夏目漱石の弟子達が、漱石と接した印象、エピソードなどを記した作品は種々あるが、小宮豊隆の「知られざる漱石」は、極めて身近に接した小宮ならではの交接記となっている。人づきあいが苦手で木曜会への参加を躊躇する小宮に対し参加を慫慂したこと、平塚雷鳥との心中未遂事件(塩原事件)で身の置き場所がなくなった森田草平に社会での活躍の場を与えようとしたこと、小宮と森田が朝日新聞の文芸欄で勝手に気炎を吐いていたことを見守りつつも折りを見て静かに諫めたことなどが、その時の漱石の言葉(書簡)を引用しながら紹介されている。和辻哲郎の「漱石の人物」は、漱石の弟子たちに対する温かさ、慮りの一方で、家族が語る家庭での漱石像とのギャップの困惑を語る。「寺田寅彦」は、人々があたり前として看過している現象の中に数々の不思議を見出し熱心にそれを探究する寺田像を語り、「寺田さんに最後に逢った時」は、わずか1箇月前に元気な寺田と会っていたのに急逝の報に接して受けた衝撃を語る。
- URL
- https://www.amazon.co.jp/dp/4865742336
- 形式
- オーディオブック(CD版)
- カテゴリー
- <しみじみ朗読文庫>オーディオブックシリーズ
- 朗読作家
- 大志田舜(新AI合成音声)
- 著者
- 小宮豊隆/和辻哲郎
- ISBN-13
- 978-4865742336
- CD枚数
- 2
- 収録時間(分)
- 120
- 税込価格
- 2,640円(2,400円+税)
- 発売日
- 2022年12月