ある年(注:昭和19年)の春、私は、生まれ故郷の金木のある津軽半島を三週間かけて訪問した。
蟹田での中学時代の唯一の友人N君からの歓待、T君とその友人らと観瀾山に登っての志賀直哉談義、Sさんのお家に招かれての疾風怒濤のような津軽らしい歓待ぶり、竜飛崎の凄愴な光景と巡ったのち、生家にたどり着く。
長兄、次兄らとの対面には気疲れするが、嫂、姪、祖母らと再会できた。
そしていよいよ、幼少の頃、子守として育ててくれたたけとの再会のために深浦に向かう。
30年ぶりに念願の再会を果たし、私はたけの子だと改めてつくづく思うのであった。
- URL
- https://www.amazon.co.jp/dp/4865741801
- 形式
- 大活字本
- カテゴリー
- 響林社の大活字本シリーズ
- 著者
- 太宰治
- ジャンル
- 小説
- ISBN-13
- 978-4865741803
- ページ数
- 318
- 税込価格
- 2,640円(¥2,400+税)
- 発刊時期
- 2019年11月