内容紹介
ハイデッガーに師事した哲学者の三木清が、1937年から発表した人生の様々なテーマについて綴った一書。23題について取り上げている。
死について/幸福について/懐疑について/習慣について/虚栄について/名誉心について/怒について/人間の条件について/孤独について/嫉妬について/成功について/瞑想について/噂について/利己主義について/健康について/秩序について/感傷について/仮説について/偽善について/娯楽について/希望について/旅について/個性について
著者について
1897年に兵庫県生まれの哲学者。京都大学哲学科卒業後、1922年ドイツに留学後、27年法政大学教授。 28年羽仁五郎らと『新興科学の旗のもとに』を発刊し、『唯物史観と現代の意識』 (1932) を著わすなどマルクス主義と哲学の内面的論理的結合を試みたが、30年治安維持法違反で検挙された。釈放後、学芸自由同盟を結成し、岩波新書の創刊に参画した。1942年陸軍に徴用されマニラに報道班員として派遣されたが、45年3月再び治安維持法違反のかどで投獄され、第2次世界大戦直後の1945年に獄死。