【朗読CD】”終戦の夏”に読みたい小品選―「下町」「旅情の海」「アンゴウ」「白藤」(CD4枚組) (<声を便りに>オーディオブック)

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【解説】
終戦の夏に読みたい小品を4編セレクトしました。
林芙美子「下町」は、終戦後、良人がシベリア抑留からまだ戻らないリヨが、幼い子供を連れてお茶の行商する際に知り合った気さくな鶴吉との交情を描く。休暇の日、浅草に3人で遊びに行ったところ、急な雨で宿屋に泊ることになったのだが・・・。
同「旅情の海」は、人柄が良く前向きな「民間飛行家の志田さん」に焦点を当てたもの。自分で作った飛行場を軍に接収されたことを契機に旅に出た時に出会った、終戦で親に捨てられた純真な少年に心打たれ、彼を引き取ることになった・・・。
坂口安吾の「アンゴウ」は、安吾としては異色の作品で、推理小説仕立てになっている。終戦間もなく、復員してきた矢島は神田の古本屋でなじみのある上代史の本をみつけ、思わず入手した。それは親友の神尾の蔵書だったが、そこになぜが女手によると思われる男女の密会を想像させる暗号らしき紙片がはさまっていた。しかも、それが自分の勤務先だった出版社の罫紙だったことから、矢島は疑念を募らせていくのだが・・・。
豊島与志雄の「白藤」は、戦地から戻ってきた草光保治の回想である。終戦から2年半たってやっと復員してきた保治の目には、東京は異邦のように映った。電車に乗っていて、ふと藤の花が目に入った。そこから出征前の親戚筋の細川美代子との記憶が蘇ってきた・・・。

【朗読時間】3時間12分

【朗読】wis(ないとう さちこ)(透明感と落ち着きのある声で親しまれている女性朗読家です。)