大戦脱出記―第2次大戦開戦時のフランス脱出記

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【解説】 野上豊一郎は、能研究の発展に多大な寄与をした能楽研究者として知られており、戦後、法政大学総長を務めた。1908年に東京帝大英文科を卒業しているが、安部能成、岩波茂雄らとともに、夏目漱石に師事している。  この「大戦脱出記」は、昭和13年(1938年)10月から翌14年11月まで、英国の諸大学で、交換教授として、能の藝術理論を中心として日本文化の特質について講義することを目的として訪欧したときの見聞記である『西洋見学』(昭和16年(1946年)9月刊)の最後に収録されている一篇である。  訪欧時期が、まさに第二次大戦開戦前夜の不穏な情勢下にあった時であった。ソ連と敵対していたはずのヒトラー統治下のドイツが、突然独ソ不可侵条約を結んで(1939年8月)、直後の9月1日にポーランドに侵攻。英仏がドイツに宣戦布告し、第二次大戦に突入した。  野上は情勢が危機的となってきたため、英国からフランスのボルドーまで、夫人の野上弥生子とともに何とか退避し、そこから老朽船の鹿嶋丸で米国経由で横浜に到着した。フランス国内での緊迫した様子や逃避行の苦しさが描かれている。

URL
https://audiobook.jp/product/265101
形式
オーディオブック(CD版)
カテゴリー
<しみじみ朗読文庫>オーディオブックシリーズ
朗読作家
大志田舜(新AI合成音声)
著者
野上豊一郎
ジャンル
歴史小説
CD枚数
3
収録時間(分)
120
税込価格
2,640円(本体2,400円+税)
発売日
2022年12月

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