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響林社は近現代の文藝作品を中心とした朗読オーディオブックを販売する出版社です。

作品解説/商品画像SERVICE&PRODUCTS

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プロバイダー「<声を便りに>オーディオブック」

出版作品紹介







髙樹のぶ子 「午後のメロン/湖底の森」(CD2枚組)○○○○○○○○イメージ
              【オーディオブックCD】\1,800(税込)

母の死をきっかけに雪子の遠い記憶が蘇る。初恋だった担任の先生、校庭での事故、治療、薬、先生の訪問――。 先生が私の両手首をネッカチーフで頭の上で縛った痕から、 遠い“午後の記憶”が、手繰り寄せられていく。やがてそれらが、一つにつながり、先生と母との関係を浮かび上がらせていく「午後のメロン」。
母久美を拒絶できない自分を葬るように、吉岡は然別湖の旅館の主になった。火山の噴火に堰き止められ特別な進化を遂げた湖には、今も深い「湖底の森」が広がる。海に帰れなくなったオショロコマと、久美を拒絶できない自分を葬るよう湖の旅館の主になった吉岡。その湖に生きる宿命(さだめ)とは…「湖底の森」。
珠玉の愛を生きる高樹のぶ子が贈る、熱く、せつない大人の愛の物語。


【収録時間】 DISC① 0:47:00
       DISC② 0:46:35





髙樹のぶ子「マイマイ新子<上>」(CD4枚組)
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              【オーディオブックCD】\2,400(税込)

主人公清水新子は9歳。気持ちがむずむず騒ぎ出すと額にある”つむじ”が立ち上がる。題名の「マイマイ」は、その”つむじ”の事。幼馴染のシゲルや転校生の貴伊子、妹の光子、祖父の小次郎、両親、祖母―。”千年”という川(時間)の流れを底流に、「生まれてからの9年と生まれる前の9年しか見当がつかない」新子の心を通して、変わることのない人間の営みやそこに宿る原風景が描かれていく。――「時間とは、そんなふうにずっと続いてきて、これからも続いていくのかしら?」「この9年が何十回も何百回も繰り返されることが、どうしてあたりまえなの?」――。
 大人になっていく中で誰もが感じるしあわせや不安。垣間見る大人の世界。全26の物語は、どれもが身近で鮮やかな高揚感に溢れている!2009年秋、「マイマイ新子と千年の魔法」として映画化。

上巻では、第1話~第12話を収録。


【収録時間】 DISC① 1:05:16
       DISC② 1:09:06
       DISC③ 1:08:29
       DISC④ 1:01:54







瀬戸内寂聴「藤壺」(CD1枚組)
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              【オーディオブックCD】\1,500(税込)

源氏物語当時、高貴な女人の部屋に忍び込むのには、側近の女房の助けなしには不可能だった。父帝の妃にして義母である藤壺への想いに駆られる源氏は、藤壺の女房、王命婦に藤壺との密会をせがむ。顔も知らない亡き生母桐壺の更衣に瓜二つの藤壺。密会は、源氏にとっても藤壺にとっても手引きをする王命婦にとっても、身の破滅につながる出来事だった。それを実現させたのは、王命婦の源氏への恋心があったからでは―と瀬戸内寂聴氏は語る。


【収録時間】  0:51:44
       







有島武郎「生まれいずる悩み」(CD4枚組)
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              【オーディオブックCD】\2,980(税込)

ある年札幌に住んでいた私の家に、少年の君が来て自分の絵を見てもらいたいと言った。それは、手荒ながら不思議な迫力で迫ってくるものだった。君は「もっといいものを描いてまた来ます」と言って帰っていき、それから音信が途絶えて10年がたった。ある朝君から、突然、魚臭い油紙に包まれたスケッチが届けられた。それは芸術家のみが描く事ができる、北海道の深刻な自然の肖像画だった。
 久しぶりに会う君は、少年時代の面影などどこにもなかった。君はあれから、苦しい漁家の家業を支えるために東京での学業を断念し、岩内の実家で漁夫として厳しい労働に没頭してきたのだった。昼夜を問わないつらい労働の中、遭難もし、自殺もしかけたが、絵画への欲求は途絶えることはなかったという。君がどうしてそのような苦労を負わなければならないのか、と思う。しかし、この生きている地球の胸の中に隠れて生まれ出よ
うとするものの悩み――それを僕はしみじみと君によって感ずる事ができ
るのだ。


【収録時間】 DISC① 1:03:30
       DISC② 0:58:04
       DISC③ 0:55:33
       DISC④ 0:40:31






神坂次郎「今日われ生きてあり(抄)」(CD2枚組)
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              【オーディオブックCD】\1,800(税込)

陸軍最後の特攻基地、知覧―。美しい開聞岳の姿を心に灼きつけ、沖縄への還らざる壮途についた特攻隊員462名。出撃機数431機。この山に、万感の思いで祖国への訣別の挙手の礼を捧げる少年兵もいたという。 32年の歳月を経て、新婚の想い出に買った赤い手帖が、血と油と海水に染みて奇跡的に戻ってきた新婦の回想(第8話)。幼い娘とまだ見ぬ愛し子に宛て、今後を託し励ます父の手紙(第11話)。父母が亡くなり一人残された幼い妹を案じながら出撃していった兄の最後の手紙(第14話)。祖国を想い、愛しい肉親の姿を胸に、特攻散華した隊員の鎮魂歌・・・。

  第8話:海紅豆咲くころ
  第11話:父に逢いたくば蒼天をみよ
  第14話:背中の静(しい)ちゃん


【収録時間】 DISC① 0:59:43
       DISC② 0:25:31






太宰治「人間失格」(CD5枚組)
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              【オーディオブックCD】\3,280(税込)

「恥の多い生涯を送って来ました。」という告白で始まる人間を恐れる男の手記。子どもの頃から、人間を恐れる一方で求愛するがために、道化となり人を笑わせる。長じて、女性に好かれる天性があることを悟り、女道楽に耽り心中未遂も起こす。実家から縁を切られた「私」は、編集者の女との同棲、荒れた飲酒などの日々の後、人を疑うことを知らない処女のヨシ子に惹かれて結婚。しかし、彼女が出入りの商人に汚され、「私」は荒れて薬物中毒となり、遂に脳病院に入れられてしまった。人間失格…。しかし、それでも、ある女性は彼のことを、「とても素直で気がきいて、神様みたいないい子でした。」と語るのだった。


【収録時間】 DISC① 1:13:26
       DISC② 1:15:11
       DISC③ 1:07:24
       DISC④ 1:16:20
       DISC⑤ 0:43:09






夏目漱石「門」(全編)(上下巻/CD10枚組)
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              【オーディオブックCD】\6,300(税込)

友人から奪った妻との人目を避けた質素な生活を描く。『三四郎』『それから』に続く三部作完結編。
友人の安井から、その妻・お米を奪った宗助は、世間の目を避けて夫婦でひっそりと暮らしている。質素で単調ながら穏やかな愛情でむすばれた生活である。弟の小六が居候で同居しながら大学に通っているが、叔父の死によりその学費が打ち切られたり、職場の役所で人員整理の動きがあったり、あるいは大家の坂井の弟がたまたま安井と友人で、蒙古から一時帰国で坂井宅に立ち寄ったりと、小さな波乱が起こり、宗助の心は乱れる。安息を求めて禅寺に籠るが、悟りを開けないまま戻った宗助…。しかし、月が変わり、寒さが緩む頃、夫婦の上に平穏が戻っていく。


【収録時間】 
       DISC① 0:59:40
       DISC② 1:08:57
       DISC③ 1:09:06
       DISC④ 0:55:43
       DISC⑤ 1:07:42
       DISC⑥ 1:09:24
       
DISC⑦ 1:03:34
       DISC⑧ 1:08:36
       DISC⑨ 1:08:21
       DISC⑩ 0:52:05





太宰治「津軽(抄)」(CD2枚組)
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              【オーディオブックCD】\2,520(税込)

ある年(注:昭和19年)の春、私は、生まれ故郷の金木のある津軽半島を三週間かけて訪問した。蟹田での中学時代の唯一の友人N君からの歓待、T君とその友人らと観瀾山に登っての志賀直哉談義、Sさんのお家に招かれての疾風怒濤のような津軽らしい歓待ぶり、竜飛崎の凄愴な光景と巡ったのち、生家にたどり着く。長兄、次兄らとの対面には気疲れするが、嫂、姪、祖母らと再会できた。そしていよいよ、幼少の頃、子守として育ててくれたたけとの再会のために深浦に向かう。30年ぶりに念願の再会を果たし、私はたけの子だと改めてつくづく思うのであった。なお、朗読テキストは、響林社のサイトにてダウンロードできます


【収録時間】 DISC① 1:03:03
       DISC② 0:36:06







田中英光「離魂―太宰とともに生きた無頼派の人生(CD1枚組)○○○○○○○○イメージ
              【オーディオブックCD】\1,500(税込)

田中英光は、「オリンポスの果実」で知られるが、太宰治、坂口安吾らとともに無頼派作家に名を連ねる。太宰に弟子入りし、その死に衝撃を受け催眠剤中毒が悪化、太宰の墓前で後追い自殺をした。坂口は、”太宰も田中も半獣神で半貴族で、その壁にぶつかって自滅したようなものである”と書いている――。 『離魂』は「忘れかけた名品」と評されている。36歳にして初めて肉体の恋を知った「私」が、若い愛人との情欲におぼれ、強力催眠剤と酒とで泥酔して狼藉を働き、女の多淫多情に嫉妬し、女に翻弄され金を巻き上げられるなどの無頼な日々が描かれている。 自殺1年前の太宰(文中「津島治」)の仕事部屋を女連れで訪ねた「私」は、一緒に死んだT子さんらと始まった酒盛りと太宰のお道化ぶり、そこに、太宰が死に憩を願い求めていた気持ちを重ねるように書いている。そして、太宰の死を機に「私」の日々はさらに無頼なものになっていく…。ちくま文庫『短篇礼讃』
(大川渉編)所収。


【収録時間】 1:13:37
       





夏目漱石「夏目漱石随筆選③―永日小品/文鳥/夢十夜他」(CD6枚組)
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              【オーディオブックCD】\3,780(税込)

「永日小品」は漱石の日常生活を描いた随筆風のもの、あるいは青少年時代の追憶や英国留学時代の回想など、多彩な25の作品群から成っている。「文鳥」は、知人の勧めで飼い始めたが不注意で死なせてしまった文鳥の可憐な姿と自らの心情を描いている。「夢十夜」は、「こんな夢を見た」で始まる夢と現実の間を彷徨う10の幻想的な作品。明治42年夏、朝日新聞に連載された作品として広く親しまれている。
いずれの小品も、自由な語り口で、深い情感を湛えている。漱石の小品の代表作の全編を朗読した貴重なオーディオブック。


【収録時間】 DISC① 1:02:44
       DISC② 1:08:48
       DISC③ 0:58:42
       DISC④ 0:38:13
       DISC⑤ 1:08:48
       DISC⑥ 1:12:57
       




芥川龍之介「芥川龍之介傑作選」(CD2枚組)
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              【オーディオブックCD】\1,800(税込)

芥川龍之介の多彩な内容の短篇を5作品収録。著名な「羅生門」「蜘蛛の
糸」以外に、天災や飢饉でさびれた京の都の荒れ果てた羅生門で、死人の髪の毛を一本一本抜いている老婆を見つけた下人が、生きるために老婆から着物を奪い取る「羅生門」。地獄に落ちた男が、蟻に慈悲を一度だけ見せたことがあるために垂れてきた救いの蜘蛛の糸を上るも、自分だけが助かりたいという身勝手さを出した途端にまた地獄に落ちる「蜘蛛の糸」。明治19年、鹿鳴館の舞踏会に初めて参加した名家の令嬢明子は、その美しさにより周囲の注目を一身に集める。やがて、フランスの海軍将校とワルツやマズルカを踊り、夜空を眺めながら語らう。明治の開化物の代表作「舞踏会」。他に、顎まで下がる長い鼻を気に病む高僧が、鼻を短くするために四苦八苦する可笑しみを描く「鼻」、仙人になりたいといって医者の家に長年住みこむ男を描いた「仙人」を収録。


【収録時間】 DISC① 1:05:51
       DISC② 0:40:24
       

【収録作品】
 
羅生門/蜘蛛の糸/舞踏会/鼻/仙人







江戸川乱歩「鏡地獄/押絵と旅する男」(CD2枚組)
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              【オーディオブックCD】\2,520(税込)

小さい頃からレンズや鏡に異常な興味を抱いていた青年は、凹凸その他様々なレンズや鏡を使い、異様な観察や実験を繰り返すようになった。断末魔で苦しむ蚤の姿、部屋いっぱいに蠢くおぞましい人間の顔。首、手、胴が空中を漂う光景・・・。彼の異様な実験癖は病的なものとなり、ある日遂に、彼の身に異常が起こるという「鏡地獄」。汽車の中で出会った不気味な風采の男が持つ押絵には、まるで生きているかのような男女が描かれている。古風な洋服姿の白髪男と、彼にしなだれかかる肉体が生気を放つ美しい娘の取り合わせ・・・・。幸せそうな女に比して、男は多くの皺の底で苦悶の相を浮かべていた。押絵を持つ男が異様な事情を語る「押絵と旅する男」。



【収録時間】 DISC① 1:02:51
       DISC② 1:04:07
       DISC③ 1:02:33






江戸川乱歩「屋根裏の散歩者/人間椅子」(CD3枚組)
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              【オーディオブックCD】\2,700(税込)

「屋根裏の散歩者」は密室殺人事件の傑作で、発表当時、世間から非難を浴びたという問題作。卒業後も親の仕送りで下宿で暮らす郷田三郎は、屋根裏の散歩で20人もの下宿人の意外な姿を盗み見ることがこの上ない快楽となった。ある日、虫の好かない遠藤が口をあけて寝ている姿を見て、ある「犯罪(殺意)」に夢想して興奮し、実行に移すのだが・・・。名探偵、明智小五郎とのスリルあるやりとりが物語を終焉へと誘っていく。
「人間椅子」は、椅子職人の異常な告白の物語。ある日、洋館に住む美しい閨秀作家の佳子のもとに届いた手紙に綴られた告白では、自分が外人ホテルからの特別注文で作った肘掛椅子を愛するあまり、その中に自分の体を忍び込ませたという。皮一枚隔てて触れる様々な外国人の男女の肉体の感触に陶酔するが、やがて彼の欲求は日本人のそれへと沸き立っていく。そしてその椅子は、ある洋館に引き取られていったのだが・・・


【収録時間】 DISC① 1:02:51
       DISC② 1:04:07
       DISC③ 1:02:33





三浦哲郎「忍ぶ川」(CD1枚組)
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              【オーディオブックCD】\1,800(税込)

卒論を控えた大学生である「私」は、小料理屋「忍ぶ川」で働く志乃に好意を寄せる。何回か通ううちに、二人がともに、深川と縁が深いことがわかり実現した深川での散策で、同じような痛ましい家族関係であることをさらに知ることとなり、思いは深まっていく。志乃の父親が危篤との知らせに、どうしても父に貴方を見せたい、見せて看取りたいという志乃。お寺の古いお堂での仮住まいで、志乃の父は「よろしゅう、お願い申します」と最後の言葉を残して逝った。雪降りしきる「私」の郷里での、両親と姉とで挙げたささやかな結婚式に、長い間見失っていた幸福の灯りがともるのを二人は目の当たりにする。雪国では、何も身にまとわず全裸で床に入るのが習わしだ。遠く馬橇(ばそり)の音を聞きながら、生と死を織り重ねるように生きてきたお互いの肌の温かさに、「私」と志乃は、それぞれ新しい生活へ思い馳せるのであった。


【収録時間】 DISC① 0:53:08
       DISC② 1:03:22







曽野綾子「只見川」(CD1枚組)
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              【オーディオブックCD】\1,500(税込)

戦争のただ中、17歳の小雪は、雪深い只見の理髪店の、まだろくに口をきいたこともない岩男のもとに嫁いだ。そんな夫の腕に優しく抱かれて、初めて性の歓びに燃え上がったのは、悲しくも夫の出征前夜だった。岩男の表情とあたたかな抱擁の思い出だけを胸に、姑のいる留守を守る小雪。しかし、音信も途絶え、寂しい雪国での日々に、体温の記憶だけが胸に突き刺さる――そして5年。音信が絶えていた夫からの突然の帰国の連絡が!小雪の心は喜びに震えるのだが・・・。 哀しい夫婦愛を描いた曽野綾子の短編の傑作。


【収録時間】  1:00:13
       






アンデルセン 山室静訳「絵のない絵本」(CD3枚組)
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              【オーディオブックCD】\2,835(税込)

『絵のない絵本』は、感受性の強いアンデルセンが世界各地を旅行して回ったときの体験を元に、月が見てきた物語を一人の貧しい青年に語りかけるという形をとる。話は世界中を舞台にして、ヨーロッパ、インド、中国アフリカと色々である。月がひと月に1回少しの時間、光を照らして覗い
た出来事を語るのだが、どれも、人間に対する愛情、貧しい庶民へのいたわり、神への敬虔な祈りなどがにじみ出ている。「どの一編もやわらかい微光を放つ真珠の玉で、この玉が首飾りのようにみごとな輪をつくり、円光となって読者をつつむ」(児童文学者の堀尾青史氏)。底本は、童心社の絵本で、いわさきちひろの挿絵によって更に作品の魅力が増している。


【収録時間】 DISC① 1:12:00
       DISC② 1:00:01
       DISC③ 0:36:17
       





阿川弘之「鱸とおこぜ/スパニエル幻想」(CD2枚組)
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              【オーディオブックCD】\1,800(税込)

阿川佐和子の父親でもある、作家阿川弘之。海軍予備士官として、戦死した友や帝国海軍への鎮魂の思いを綴った『雲の墓標』『軍艦長門の生涯』『暗い波涛』など一連の海軍ものの小説で知られます。
志賀直哉に師事。その滋味とユーモアに富む文章は読む人をすっと惹き込みます。生きものを擬人化した「スパニエル幻想」と「鱸とおこぜ」の二編はユーモラスな逸品です。「スパニエル幻想」は、犬を擬人化したユーモア短編。ペットの雌犬トンに嫉妬する妻。他家にもらわれそうな事態に焦り仕事部屋のホテルに押しかけ恨み節を垂れるトン。「女」のジェラシーに辟易する作家に笑えます。「鱸とおこぜ」は、魚を擬人化したユーモア短編。藪医者おこぜや生臭坊主のくらげに翻弄される思考派の鱸(
すずき) 。インチキ処方箋を信じて苦しみ、あげくは釣りあげられてしまいます。迷問答がユーモラスです。


【収録時間】 DISC① 0:42:47
       DISC② 0:48:11
       





井伏鱒二「山椒魚/屋根の上のサワン他2編(CD2枚組)
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              【オーディオブックCD】\2,520(税込)


岩屋の奥に閉じ込められてしまった山椒魚の悲哀、雁の治療を通じて心を通わせる日々と、仲間を求めて飛び去っていった雁への思いを綴ると著名な2作品と、かつて結婚を申し込んだことがある女性からの手紙が舞い込んだことから巻き起こるドタバタを描くユーモア短編、ある夜ふけに傷だらけの酔漢を介抱したところ、無理やり渡された五円札を返しそびれて以降の不安な日々をユーモラスに描く「夜ふけと梅の花」。


【収録時間】 DISC① 1:14:06
       DISC② 1:01:01
       




中野孝次「ハラスのいた日々」(CD6枚組)
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              【オーディオブックCD】\3,570(税込)


著者が47歳の時、横浜の洋光台に移り住んだ際、義妹からお祝いにもらったのが柴犬のハラスだった。最初は運動不足解消のための散歩用という軽い気持ちだったのだが、その愛らしさに夫妻の生活はハラスを中心に回るようになる。ともに過ごした13年の間に大事件が起こる。志賀高原のスキー場で、行き違いからハラスが行方不明になってしまい必死に捜索する4日間の深い困惑と苦悩。近所の紀州犬に腹を噛まれて重傷を負った話。悪性腫瘍にかかって衰弱していきやがて死を迎えるまでの記録・・・いずれも、ハラスとの深い心の絆を感じさせる。中野は、「私の半生において、愛という感情をこれほどまでに無拘束に全面的に注いだ相手はいない」と書いている。


【収録時間】 DISC① 1:02:39
       DISC② 1:11:00
       DISC③ 1:13:11
       DISC④ 1:06:52
       DISC⑤ 1:12:49
       DISC⑥ 0:38:32

       
   




宮沢賢治「銀河鉄道の夜」(CD3枚組)
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              【オーディオブックCD】\2,835(税込)


ジョバンニは、父親が北の海に漁に出かけたまま消息がわからず、母親も病気なので、家計を助けるために働いている。子供たちからは仲間はずれにされるが、カムパネルラだけは優しくしてくれた。ある日、いじめっ子のザネリたちにからかわれ、丘の草原に寝転んで星空を見上げていたところ、目の前がぱっと明るくなり、気が付くとカムパネルラとともに銀河鉄道に乗っていた。鳥捕りらいろいろな人々と出会ったが、やがて誰もいなくなり、二人だけになった。そして、カムパネルラもいなくなる。その意味は、目が覚めたところで明らかになる…。 録音状態が十分でない部分もありますが、ご了承ください。BGMはwisが弾いているいるものです。


【収録時間】 DISC① 1:01:25
       DISC② 1:05:11
       DISC③ 0:43:03
       
   





金子みすゞ「金子みすゞ名詩選 第一集」(CD1枚組)
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              【オーディオブックCD】\1,890(税込)


金子みすゞは、大正時代末期から昭和時代初期にかけて活躍した童謡詩人ですが、26歳の若さで自らこの世を去っています。その短い期間に、当時の童話、婦人雑誌である『童話』『婦人倶楽部』『婦人画報』『金の星』などに投稿した詩が一斉に掲載され、当時の著名な詩人である西條八十からは“若き童謡詩人の中の「巨星」”とまで賞賛されました。が、しかし、しばらくその存在は忘れられていました。ところが、1980年代以降に改めて注目されることとなり、今では世代を超えて広く親しまれています。金子みすゞは、500編以上の詩を残していますが、その世界は聴く人によって受け止め方は様々です。ここでは、生前に発表された詩を中心に46編の詩を朗読しました。お聴きになる皆さんそれぞれの感性で、“若き巨星”金子みすゞの詩の世界をどうぞお楽しみ下さい。 


    【収録作品】
     
私と小鳥と鈴/星とたんぽぽ/お魚/大漁 /ひろい空 /草山/田舎の絵 /祭りのあくる日/蚊帳
      きのうの山車/土 /手帳/夕顔/紋附き/雲/仲なほり/雀のかあさん/喧嘩のあと/たもと/独楽の実/
      杉の木 /振子/ピンポン/げんげの葉の唄/おとむらいの日 /砂の王国 /おはなし /色紙神輿/石ころ
      硝子/子供の時計/電報くばり/箱庭 /おとむらひ/こころ /こだまでしょうか/みんなをすきに/去年のき
      ょう/露 /もういいの/夜 /ふうせん/繭と墓/さみしい王女/美しい町
    
 



 



川端康成「眠れる美女」(CD4枚組)
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              【オーディオブックCD】\3,000(税込)


三島由紀夫が「熟れすぎた果実の腐臭に似た芳香を放つデカダンス文学の逸品と激賞した川端康成の傑作。深紅のビロードのカーテンの部屋に横たわる全裸の美女を眺め、そっと愛撫する老人、江口――ここは海辺の宿の一室。彼がここへ来る理由はただ一つ、不思議な薬で眠らされ、目覚めることのないた女たちと一夜を過ごすためだった。通うたびに、江口は違う美女と眠りを共にした。そして、その度ごとに、過去に付き合った女たちのことを鮮明に思い出すのだった。ここは、老人の楽園…? 何を聞いても秘密だと言って答えない謎の館の女主人。ほつれ出す秘密のからくり。サスペンスの薫りを漂わせ、最後は思いかけない展開で終わりをむかえる。


【収録時間】 DISC① 1:10:20
       DISC② 1:17:51
       DISC③ 1:12:52
       DISC④ 1:10:47
 




宮沢賢治「ブスコーブドリの伝記」(CD2枚組)
○○○○○○○○イメージ

              【オーディオブックCD】\2,100(税込)


イーハトーヴの森に名高い木こりの子として生まれたグスコーブドリ。妹ネリと毎日楽しく遊んでいたが、ある日、父親が森に行ったまま帰らず、それを探しに行った母親もそれっきりになってしまった。そして、突然やってきた男がネリを連れていってしまい、とうとうブドリは一人ぽっちになってしまう。
それからある農場で雇われて懸命にオリザ作りに励んだ。それが縁でクーボー大博士と出会い、火山局の仕事を得る。イーハトーヴには三百幾つの火山があり、その働き具合は手にとるようにわかって来た。やがて、地球に大寒波がやってきた。クーボー博士が言うには、「カルボナード火山島が爆発したら、地球全体を平均5度ほど暖かくなるだろう」とのこと。そしてそれを人工的に爆発させる計画が遂行されることになった。その発案者のブドリは、戻ることができない最後の作業者に志願。計画は成功し、気温はぐんぐん上昇。ブドリの遺志は活かされたのだった。映画化され、今話題の宮沢賢治童話の名作。


【収録時間】 
DISC① 49:09
       DISC② 56:50
           






○○○○○○○○イメージ「夏目漱石随筆集②」
<倫敦消息/私の経過した学生時代 他7編>(CD4枚組)

              【オーディオブックCD】\2,980(税込)


文科省留学生として英国に派遣された夏目漱石。『倫敦消息』『自転車日記』の2つの随筆には、そのロンドン(倫敦)滞在中での抱腹絶倒の漱石の姿がある。下宿の巨躯の婆さんに半ば命令されて自転車を始めるも、乗りこなすのに四苦八苦。坂道を猛スピードで駆け下りて板塀に激突したり、青年伯爵らと出かけたものの暴走して毒づかれたりと、漱石の悪戦苦闘ぶりを描く『自転車日記』。洋書を買い込むべく滞在費をぎりぎりに切り詰め安下宿に住むが、知ったかぶりの説教をする夫人や、のべつしゃべりまくる使用人の女、下宿の主人夫婦と家主との大喧嘩などに閉口しながらも、彼らに頼られていく様子を描く『倫敦消息』。英国留学中に深刻なノイローゼになったと言われる漱石とはまるで別人の、留学生活を楽しむ生き生きとした漱石がここにはいる。
次に、漱石の過去、現在の生活をユーモラスに描く随筆5編。自身の収入、趣味、愛憎、日常生活を描く『文士の生活』。処女作「吾輩は猫」を書いたのは、高浜虚子に頼まれたためだが、何かダメ出しされて書き直したら人気作となったという経緯とともに、人に勧められるままに受け身で過ごしてきた我が身を振り返る『処女作追懐談』
漱石は府立第一中学に入ったものの日本語だけの授業過程が気に入らず登校拒否で退学し、成立学舎から大学予備門へと進む。しかし、勝手気儘で勉強せず、成績は落ちる一方で、遂に落第の憂き目にあう経過を描いた『私の経過した学生時代』『落第』。元日の新聞記事のことを斜に構えて観察する『元日』
 他に、仲人役を頼まれるものの、男性の方が意外にも遊び人であることをふとしたことから知ってしまう『手紙』、病室の隣の部屋から聞こえてくる妙な音が気になるという『変な音』


【収録時間】 
DISC①「倫敦消息」(1:19:26)
       DISC② 「自転車日記」(35:35)
           「私の経過した学生時代」(21:00)    
           「落第」(17:15))    
       DISC③ 「文士の生活」(16:31)    
           「処女作追懐談」(14:22)    
           「元日」(6:24)    
           「変な音」(18:37)
       DISC④ 「手紙」(51:36)





○○○○○○○○イメージ藤原正彦「祖国とは国語(抄)―国語教育絶対論」(CD1枚組)
             【オーディオブックCD】\1,800(税込)



数学者の藤原正彦のベストセラー『祖国とは国語』のうちから、中心となるエッセイ 「国語教育絶対論」を朗読。
国語はすべての知的活動の基礎である。数学の文章題などは、一字でも読み落としたら全く解けない。かなりの読解力が必要になる。海外からの帰国子女が躓くのはここである。国語は思考そのものと深く関わっている。日本語には、「ときめく」「思 いを寄せる」「惚れる」「愛する」「恋する」「片想い」「見初める」蔭ながら慕う」等々、好きな人を思う語彙には豊富なものがある。これが「好き」の語彙しかなければ、情緒自体がひだのない直線的なものになろう。語彙を身につけるには漢字を覚えることが必須だ。記憶力が最高の小学生の時に叩き込まなければならない。ノーベ ル賞の湯川秀樹も、「四書五経」の素読をさせられて漢字が恐くなくなり読書が好きになったという。
 インターネットでは教養はできない。読書は教養の土台だ。大局観は持てない。現実的世界での論理的思考も語で育つ。白か黒かの二つしかなく、 公理から出発する数学では育たない。 そして、高次の情緒を育てるには、読書が必須である。狭い実体験だけでは足りな い。文学や古典、詩歌など、日本には至宝と言える作品が多数ある。悲しみ、懐かしさなど、朗読暗誦によって、美しいリズムとともに胸にしまい込むのがいい。勇気、友情、惻隠、卑怯、慈愛、忍耐、恥、祖国愛、家族愛などの情緒も読書によって育まれる。小学校の時に読んだ「クオレ」はそれに満ちていた。小学生だからこそ感動する。大人になってからでは間に合わない。ドーデは、「最後の授業」で、祖国とは国語だ、と叫んだ。世界の中で、アイデンティティ、祖国愛を確立しておかないと埋没してしまう。地球市民などどこにもいないし通用しない。祖国の歴史、伝統、文化への愛があって、初めて通用する。偏狭なナショナリズムとは異なる。小学生から英語は必要ない。一に国語、二に国語、三四がなくて五に算数であり、あとは十以下なのだ。
 日本の至宝の文学遺産を、多少難解でもどしどし朗読暗誦させるのがよい。これらの文学作品群は、文化、伝統の中核であり、祖国そのものなのである。国語は全ての知的活動の基礎である。数学の文章題はかなりの読解力が必要になる。国語は思考そのものと深く関わる。日本語には、好きな人を思う語彙には豊富なものがある。「好き」の語彙しかなければ、情緒自体がひだのない直線的なものになろう。語彙を身につけるには漢字を覚えることが必須だ。インターネットでは教養はできない。読書は教養の土台だ。実用に役立たぬ教養なくして健全な大局観は持てない。高次の情緒を育てるには、読書が必須である。狭い実体験だけでは足りない。悲しみ、懐かしさ、勇気、友情、惻隠、卑怯、慈愛、忍耐、恥などの情緒も読書によって育まれる。小学生だからこそ感動する。大人になってからでは間に合わない。ドーデは、「最後の授業」で、祖国とは国語だ、と叫んだ。世界の中で、祖国愛を確立しておかないと埋没してしまう。地球市民など通用しない。小学生から英語は必要ない。一に国語、二に国語、三四がなくて五に算数なのだ。日本の至宝の文学遺産をどしどし朗読暗誦させるのがよい。これらは、文化、伝統の中核であり、祖国そのものなのである。


【収録時間】 68分19秒






藤原正彦「数学者の休憩時間―とっておきの日常生活○○○○○○○○イメージ(全7話)」(CD2枚組)
              【オーディオブックCD】\2,520(税込)


数学者にして名エッセイストとして知られる藤原正彦の第3エッセイ集。 藤原正彦の日常生活をユーモラスに描く『とっておきの日常生活』所収の7編。 「人が人を生むために」は、長男を、当時としては珍しいラマーズ法で出産する、と言 い出した妻を励ましながら、無事生まれるまでの不安と喜びを描く。 「不合格の理由」では、付属小学校の親子面接で、子どもが喧嘩に巻き込まれた時 の指導ぶりを尋ねられ、「喧嘩だけは絶対に勝つよう指導しております」と答えて不 合格となり、後で妻に叱られたこと、など、日常生活を軽妙なタッチで描くエッセイを 収録。


【収録時間】 
DISC①「人が人を生むために①~④」(1:12:39)
       DISC② 「人が人を生むために⑤」(19:46)
           「鼻毛」(6:10)    
           「我が家の長男」(13:56))    
           「つかのまのノスタルジア」(6:17)    
           「不合格の理由」(4:46)    
           「20年ぶりの将棋」(13:55)    
           「こだわり」(6:37)







○○○○○○○○イメージ
「夏目漱石随筆集①」
<硝子戸の中/初秋の一日 他3編>
(CD4枚組)
             【オーディオブックCD】\2,980(税込)


「硝子戸の中」
は、早稲田の漱石山房の硝子戸の書斎に坐して、思い浮かぶあれこれを綴った滋味溢れる漱石最晩年の小品集。胃潰瘍の悪化で死去する前年の作品である。雑誌用の写真撮影のこと、愛犬ヘクトーのこと、絵の賛辞を求める厚かましい人のこと、「ある程の菊投げ入れよ棺の中」の句を手向けた女性のことなどをユーモラスに書き、最後には兄や母についてしみじみと回想している(全39編)。他に、寺の老師に20年ぶりに再会したときの様子を描く「初秋の一日」、敬愛する哲学の外 国人教師との交流を描く「ケーベル先生」、小気味良い軽妙な調子で生い立ちを語る「僕の昔」、オノトの万年筆に親しむまでの紆余曲折を語る「余と万年筆」を収録。


【収録時間】 DISC① 硝子戸の中①(1:19:34) 
       DISC② 硝子戸の中②(1:08:46)
       DISC③ 硝子戸の中③(1:12:25)
       DISC④ 硝子戸の中④(28:45) 「初秋の一日」(8:33)
           「ケーベル先生」(16:04) 「僕の音」(13:42) 「余と万年筆」(12:24)

  






○○○○○○○○イメージ
夏目漱石「吾輩は猫である (第1巻)」(CD6枚組)
                【オーディオブック】\3,570(税込)


夏目漱石の代表作『吾輩は猫である』の(一)~(三)までを収録。
猫の主人の英語教師の苦沙弥先生は書斎に籠もってばかりいるが、勤勉とはほど遠い。涎を垂らして居眠りばかりしている。見栄っ張りの知ったかぶり。ある時、友人の美学者の迷亭が語った「高名な画家アンドレア・デル・サルト」の言葉に、なるほど彼もそう言ったか、と相槌を打つのだが、それは友人のまったくのでまかせだった。 猫の大王のような「車屋の黒」は、吾輩が鼠も捕ったことがないことを馬鹿にする。正月、主人の残した餅に食いついた時は七転八倒の苦しみで、その「猫 踊り」を家人に大笑いされてしまった。傷心を癒すためには、美貌猫の三毛子と話すに限る。 ある日、迷亭と話していると、角屋敷の西洋館に住み、気位の高い金田夫人が訪ねてきた。鼻がばかに目立つので鼻子と呼ぶことにした。鼻子は、娘のお
相手として物理学者の寒月君がどうかと思い、その人となりを探りにきたのだ。 鼻子は二人の失敬な応答ぶりに内心怒りながらも、一通り聞き出して帰って いった。二人も鼻子の高慢ぶりには辟易だ。

【収録時間】 DISC① 0:52:53/DISC② 1:09:08/DISC③ 1:01:08
       DISC④ 1:08:38/DISC③ 0:53:49/DISC⑥ 0:55:49







○○○○○○○○イメージ宮沢賢治
「風の又三郎/よだかの星/猫の事務所/
他4編(CD4枚組)
                【オーディオブック】\2,980(税込)


「風の又三郎」
は、「どっどど どどうど どどうど どどう、青いくるみも吹きとばせすっぱいかりんもふきとばせ…」の出だしで有名な宮沢賢治の代表的作品。山あいの小さな分教場に変わった風貌の転校生高田三郎が現れた。風がどうとなる中で現れたので、みんなは彼を、伝説の風の精”風の又三郎”だと思った。
最初はお互い緊張していたが、やがて打ち解け、高原の野原で馬追いに興じたり、川で発破漁に遭遇して魚を捕ったりして遊んだ。喧嘩したり、霧の中で遭難しかかったり不思議な体験もした。しかし、又三郎が転校してきてからわずか12日目に、台風一過とともに、彼はまた転校していってしまった。――「やっぱりあいづは風の又三郎だっだな」。
虔十はいつでもはあはあと笑いながら、杜の中や畑の間をゆっくり歩いている。少し足りないと思われている。子ども達に馬鹿にされながらも、何事も一生懸命で、兄の言う通りに穴を掘って苗を植え続ける。無心に杉の木の枝打ちもし、杉の植林を終わるが、 やがて亡くなってしまう。それから何十年も月日がたち、鉄道も工場もできたが、虔十が植えて 立派に育った杉林は今も変わらず人々に憩いをもたらしているという、心温まる「虔十 公園林」。みにくい姿かたち故に、ほかの鳥からさげすまれ続けたよだかが、この世を捨てま っすぐ大空にのぼり青白く燃える星になった「よだかの星」。岩手山麓の不思議な名前の四つの森と人間のたのしい交歓を描く「狼森と笊森、盗森」。他の猫の書記たちにいつも意地悪ばかりされている書記の窯猫を描く「猫の事務所」。他に、「祭の晩」「めくらぶどうと虹」など賢治の童話の秀作を収録。

【収録時間】 DISC① 「風の又三郎①」(1:15:11)
       DISC② 「風の又三郎②」(52:47)「虔十公園林」(22:58)
       DISC③ 「よだかの星」(24:21)「狼森と笊森、盗森」(27:32)
       DISC④ 「猫の事務所」(27:30)「祭の晩」(17:19)「めくらぶどうと虹」(10:55)








○○○○○○○○イメージ
谷崎潤一郎「刺青/秘密」
(CD2枚組)
             【オーディオブックCD】\1,800(税込)



刺青師の清吉が肌にさす針、抜く針の度ごとに、その光輝ある美女は悶え深い吐息をついた。針のあとは次第に巨大な女郎)蜘蛛の形を具え始め、やがて女の背一面に広がった。糸のような呻き声が女の唇にのぼり、蜘蛛の足は生けるが如く蠕動した …。美しいものを征服し、征服される官能の喜びを描いた谷崎潤一郎の処女作の 「刺青」。 夜毎、美しい女に仮装して人の目を惹く快感に酔う私の「秘密」…。しかしある日、人々の視線は美貌の女に注がれた。それは二、三年前に上海への航海途中の汽船の中で、暫く関係を結んでいたT女だった。浅草雷門での再会を約したその日、私はき つく目隠しをされて俥に乗せられた。その行き先を隠す女の「秘密」とは―。

【収録時間】 DISC① 「刺青」(0:29:14)
       DISC② 「秘密」(1:09:18)








○○○○○○○○イメージ谷崎潤一郎「鍵」上・下(CD7枚組)
       【オーディオブックCD】\3,780(税込/セット販売)


【上】
屈折した性的願望を持つ夫と、貞淑と淫乱の両面を持つ妻が、それぞれ日記を相 手が読むように仕向けながら綴る『鍵』。谷崎潤一郎による性愛小説の代表作。 京都に住む大学教授の夫は、妻郁子とは長年、暗闇の中でしか関係した事がなく、その姿態を明るい灯の下でじっくり味わいたいと願っている。特に美しい足先に
は強く惹かれるものがある。妻も性的欲求は旺盛で、刺激を得たいと思っている。夫と妻はそれぞれの性的願望を日記に書き、相手が見るように仕向けるべく、夫
は抽斗の鍵を落としておいた。夫は、娘敏子の恋人、木村と妻とが接近すること
にも異常な興奮を覚える。ある日、ブランデーを過ごした郁子が浴室で意識を失
ったことから、夫の欲求が満たされる時が来た…。その後、夫は、妻の裸体が写
ったポラロイド写真の現像を木村に頼むなど、郁子と木村とを接近させ嫉妬の情
を燃え上がらせて喜びつつ、妻の欲望を満たすために薬剤を多量に飲み、やがて体の変調を覚えるようになる。郁子は、木村と一線を超える寸前までの関係となっていく…。

【収録時間】 DISC ①1:13:49 /DISC ②1:11:39/ DISC ③1:02:14/ DISC ④1:03:53

【下】
夫は、自ら誘導した妻郁子と木村との関係に嫉妬の情を燃やし、郁子は日記に、それをさらに助長する内容をあえて記述していく。夫がかなりの高血 圧であることは分かっていたが、郁子は木村との情事だけでなく、夫との交わりも捨てることができず、いずれそうなることは予感しながらも夫への刺激をやめなかった。そして、遂にその日が来た。夫は郁子の上に、突然崩れ落ちた…。闘病中もビフテキと日記への関心を持ち続ける夫。しかし郁子は、夫の性的欲求を刺激するためだけに書き続けた日記に、書く張り合いを失 ってしまう。けれど、やがて夫が終焉を迎えると、郁子はあらためて夫の日記 と自分の日記とを照らし合わせながら、刺激し合った時間を振り返るのだった。残されたものは、本来、娘郁子の夫になるはずの木村との関係。郁子の 胸を期待と不安がよぎる――。
世間を偽装しながら、娘を犠牲にしながら、郁子には木村との関係を続けて行くしかないのだった。
【収録時間】 DISC⑤0:55:50 /DISC⑥1:06:46 /DISC⑦0:47:02








○○○○○○○○イメージ
谷崎潤一郎「春琴抄」(CD3枚組)
             【オーディオブックCD】\3,780(税込)



大阪道修町の裕福な商家の娘、春琴は、美貌ながら9歳のとき眼病で失明する。そ れからは、検校の下で琴や三味線の稽古に励み、自らも師匠となって人に教えるようになった。一方、身の回りの世話をする丁稚の佐助は彼女に思慕の情を持ち、自分でも夜中に密かに三味線を練習し始める。それが主人と春琴の耳に入り、以降、春琴の弟子となって琴を習うようになった 。 春琴は佐助との結婚を親に勧められるのを拒絶するが、やがて身ごもる。周囲の思惑に二人は強く関係を否定し、我が子を里子に出してしまうのだが、それでも、同居し師弟の関係は続けるのだった。佐助は年下の春琴をいつまでもお師匠様と呼び、献身的に仕えた。そんなある日、稽古がひときわ厳しい春琴は人の恨みを買い、顔に熱湯をかけられ大火傷を負う。春琴が頭巾をかぶって人目を避けようとするのをみて、佐助は誰よりも胸を痛め悩んだ。そして、自ら針で目を刺し、失明することを選ぶのであった―。 
谷崎潤一郎の耽美主義文学の名作で、数度にわたり映画化もされている。マゾヒ ズムを超越した春琴と佐助との師弟関係を描いている。


【収録時間】 DISC①1:08:40/ DISC②1:14:50/ DISC③1:15:04









○○○○○○○○イメージ谷崎潤一郎「猫と庄造と二人の女」(CD4枚組)
             【オーディオブックCD】\2,980(税込)



谷崎潤一郎の風刺的文学の逸品。猫好きにはたまらないペーソスとユーモアが滲 み出ている。
愛猫リリーを一日中溺愛する庄造に、妻の福子は嫉妬が隠せない。前妻の品子を 姑と両親とが謀って追い出して、その後釜に座ったはいいものの、これではたまらない。そんなある日、品子から手紙が舞い込んだ。家を出て寂しいからリリーだけでも譲ってくれないか、というのである。あんなに冷たくしていた猫を急に好きになるはずはない、これは何か魂胆があっての事…と、初めはとりあうつもりがなかったが、庄造のあまりのリリーの溺愛ぶりに福子さえも嫉妬を覚え、姑とともに説得して品子のところにやってしまった。  庄造は、リリーがつらい思いをしていないかと気になって仕方がなく、或る日、福子との喧嘩をきっかけに、すがるよう
にリリーの様子を見に行くのだが、案に相違にして、 リリーは品子にすっかりな
ついてしまっていた…。


【収録時間】 DISC①1:15:57 /DISC②1:08:56/ DISC③1:21:21/ DISC④0:51:06










○○○○○○○○イメージ永井荷風「すみだ川/鐘の声/深川の唄」(CD3枚組)
             【オーディオブックCD】\2,730(税込)



風流三昧の俳諧師蘿月は、遊芸への思いを断ち切れずにいる甥の長吉に、敢えて親孝行のために辛抱せよと諭し、長吉と懸隔が生じる苦衷を味わう。他に、麻布の古家に響いてくる鐘の音の情緒や、明治末年、外遊から帰国して東京の喧噪や雑然さに憤然とする中で訪れた深川で、たちまち懐かしい昔に戻ることができたしみじみさを描く。


【収録時間】 DISC①1:08:40/ DISC②1:14:50/ DISC③1:15:04










○○○○○○○○イメージ
岡本かの子「家霊/川」(CD2枚組)
             【オーディオブックCD】\2,100(税込)



岡本かの子の名作「家霊」と、幻想的小説「川」の2編を収録。
山の手の高台に名物のどじょう店がある。帳場には女学校を出て間もないくめ子 が、病弱の母に代わって坐っている。夜になるといつも、老齢の彫金師の徳永が どじょう汁をおずおずと頼みにくる。支払いが滞る徳永に店の者は邪険にするの だが、母親の若い時代から心の交流があったことをしみじみ語る徳永に、くめ子 は一碗のいのちの汁を差し出すのだった(『家霊』)。美しい川の畔に住む深窓の乙女は、川への憧れ、思慕、追憶がいつも心にあ った。下男の直助は、彼女に一途に仕えながらも、心の底では思慕の情を抱いて いる。やがて彼女は青年画家のもとに嫁いでいったのだが・・・(『川』)。


【収録時間】 
DISC① 「家霊」(45:51)
        DISC② 「川」(42:12)









○○○○○○○○イメージ
「太宰治小品選①」
 <ヴィヨンの妻/桜桃/燈籠/
他6編(CD5枚組)
             【オーディオブックCD】\3,280(税込)



「ヴィヨンの妻」は破滅型の夫と彼を支える妻を巡る世界のえも言われぬおかしみと 哀しさを醸し出す太宰晩年の短編の傑作。酔った夫が、深夜に荒く烈しい呼吸をな がら帰宅した。と、その直後、夫をとがめる夫婦が押しかけてきた。聞くと、夫が夫婦の 店のお金を盗んで逃げたのだという。それをきっかけに妻は夫婦の店で働き始める。 椿屋の「さっちゃん」として、店は賑わいをみせていき、妻にとっても、生活は生き生き とした楽しいものになったのだが…。「桜桃」は、 有名な「子供より親が大事、と思いたい。」で始まる。妻とまだ幼い子供と5人の家で、妻は、発達の遅れているらしい小さい長男を案じながら懸命に生きている。それらから来る気まずい空気に耐えかねて、妻の都合も振り切って、仕事と偽って家を抜け出す小心な父。行きつけの飲み屋で、桜桃が出た。太宰自殺直前の遺作で、
これにちなんで、桜桃忌が6月19日に開かれる。葉桜のころになるときっと想い出
す若くして結核で死んだ妹のこと…。「文通していた」 男性から別れを告げられた妹の哀れさを思い、男性になり変って手紙を書いた私。しかしその「文通」の真実は――老婦人が回想する「葉桜と魔笛」。「お別れ致します。あなたは嘘ばかりついていました」…両親の反対を押し切って、金や名誉には無関心に見えた若手画家に嫁いだものの、売れるにつれて、日に日に俗物化していく夫に幻滅し、遂に別れる決心をするに至る「きりぎりす」。万引きして捕まった少女が、自分中心の論理で懸命に言い募り、最後は両親との小さな団欒に幸せを見出す「燈籠」。 津軽に一時帰郷した私の家に、野良着姿の昔の「親友」が訪ねてきた。誰だか思い出せないまま秘蔵の酒まで飲まれてしまい、酔っ払いのくだに翻弄される。やっと夕刻 になって帰ることになったものの、強烈な一言を残していった「親友交歓」。夫の肺の療養で禁欲を余儀なくされてきた奥様が、医者からお許しが出た喜びを描く「満願」。 他に、「フォスフォレッセンス」「鴎」の佳作2編を収録。


【収録時間】 DISC① 「ヴィヨンの妻①」(1:06:53)  
       DISC② 「ヴィヨンの妻②」(16:45) 「桜桃」(24:00) 「葉桜と魔笛」(27:23)
       DISC③ 「きりぎりす」(52:20) 「燈籠」(24:30)
       DISC④ 「親友交歓」(1:05:57) 「満願」(7:02)
       DISC⑤ 「フォスフォレッセンス」(18:45) 「鷗」(54:18)









○○○○○○○○イメージ「太宰治小品選②」
 <女生徒/美少女/恥/
他5編(CD5枚組)
             【オーディオブックCD】\3,280(税込)



若い一人称独白小説のスタイル確立の先がけとなった「女生徒」。「朝目を覚ます時の気持ちはおもしろい」「電車で隣り合わせた厚化粧のおばさんを思い出す。ああ汚い」「死んだ妹を思い出します、なんていう図画の先生がやりきれない。
ゼスチャーが多すぎる」「青草原に寝転んで、お父さん、と亡き父を呼んでみる」若い女子学生の感覚、心理、生理を その細かい襞まで描いている。 甲府盆地の猛烈な暑さによる汗疹を治す妻に誘われ、太宰は温浴場に出かける。そこに 一人の美少女が祖父母に挟まれて坐っていた。彼女の美しさに太宰の目は吸い寄せら れる。世間話ができず周りの空気を固くさせる太宰の様子とともに描く「美少女」容姿に自信がなく、縁遠かった主人公が、小卒で離婚歴のある図案工と結婚した。彼は実は有名化粧品店の図柄を一手に描いている人だった。二人は仲睦まじく暮
らしていたが、 ある日、彼女の皮膚に吹き出物がポツっとでき、それが広がって行く。不安とともに、彼の前妻への嫉妬も湧き起こる。その心理の襞を巧みに描く「皮膚と心」。 大学教授の娘の「私」が、小説家戸田さんの作品をすべて読み、戸田さんがその小説通りの 貧乏くさい姿だと思い込み、おせっかいな忠告の手紙をせっせと送る。しかし、実際訪ねてみたらまったく違っていて大恥をかく若い娘が語る抱腹絶倒の「恥」。 変人で無精者の小説家の兄、妊娠している嫂と3人暮らしの「私」の家での、深々と雪が降る夜の他愛もないがほのぼのとした「雪の夜の話」。 若松屋の女中・トシちゃんは、しったかぶりの文学好きで、太宰が連れてくる客をみな小説家だと思い込んでいる。ピアニストを川上眉山と勝手に決めつけて以来、彼女の渾名は「眉 山」。明るい性格だが、やたらと小用が近く、粗相もたびたびで、太宰らは皆馬鹿にしていた …が、その粗相の背後に、ある事情があったことが最後にわかる「眉山」。 東北への疎開ですし詰めの列車の中で恩をかけてくれた女性によびかける「たずねびと」。 久しぶりに東京に戻り、本屋で偶然出会った旧知の若い女性とその母をめぐる「メリイクリス マス」


【収録時間】 DISC① 「女生徒①」(1:17:41)
       DISC② 「女生徒②」(45:38)「美少女」(27:00)
       DISC③ 「皮膚と心」(1:08:47)
       DISC④ 「恥」(30:48)「雪の夜の話」(16:41)「たずねびと」(30:06)
       DISC⑤ 「眉山」(30:14)「メリイクリスマス」(29:31)